理学療法士・波田野征美の『波田ログ!!』

理学療法士の波田野がセラピストとしてトレーナーとしての日々

【再考】巨人・澤村の施術ミスの可能性は?

どうも!!

 

Oriental Physio Academy代表理学療法士

http://oriental-physio-academy.jimdo.com

 

 

埼玉県上尾市 トリガーポイント整体院「Mr.コリとる」院長の

http://ageokoritoru.com

 

波田野征美です!!

 

先日の『巨人・澤村の施術ミスによる長胸神経麻痺?』という報道について記事を書かせていただきましたが

https://ameblo.jp/pata0511/entry-12309395115.html?timestamp=1505031818

 

予想外の反響で

 

久しぶりに1万越えのアクセス数をいただきました。

 

非常に嬉しい出来事なのですが

 

スマホで1時間ちょい

 

新幹線の中で大急ぎで書いたため

 

もう一度整理させていただきます。

 

 

ここで書いても

 

すでにタイムリーなネタではなくなっているので

 

アクセス数はそれほど増えないでしょうがw

 

 

 

今回の報道は鍼灸師さんはかなりパニックになったようなので

 

少しでもお役に立てればと思います。

 

 

 

 

まず今回の報道ですが

 

image

 

論点は

 

「長胸神経麻痺」

 

「原因は鍼治療のミス」

 

です。

 

 

 

まず長胸神経麻痺ですが

 

長胸神経は前鋸筋という筋肉を支配しているため

 

この神経が麻痺をするということは

 

前鋸筋が機能しなくなるということです。

 

では前鋸筋とはどのような働きなのか?

 

それは

 

肩甲骨の外転です。

 

 

ちょっとわかりにくいかもしれませんが、小胸筋と一緒に肩甲骨を前方に押し出しています。

 

これの前鋸筋が機能不全になると

 

腕が上がらないなどの不具合が生じます。

 

 

今回、澤村投手はこの筋肉に機能不全が起こって調子を崩した、肩を故障したと言われています。

 

 

なるほど、確かになんとなく辻褄があってそうな気がしてしまいます。

 

一般の人たちは。

 

 

しかし!!

 

 

前鋸筋の機能低下では特徴的な症状を呈してきます。

 

それが

 

翼状肩甲です。

 

image

このように肩甲骨が浮いてきてしまいます。

 

こうなってしまっては腕を挙げるという動作は非常に難しくなるのですが

 

澤村投手にはこういった初見は見られていないのではないでしょうか?

 

 

 

 

この投球。

 

時期的にはすでに施術を受けているので診断通りであれば前鋸筋の機能不全があるのですが

 

しっかり腕は上がっていますし

 

145km/hも出てますけど。

 

前鋸筋は肩甲骨の押し出しに関わりますし

 

アナトミートレインのスパイラルラインとして

 

腹斜筋に繋がっています。

 

もしも前鋸筋に機能不全が起きていたら

 

とてもじゃないけど、145km/hだなんていう速球は投げられませんよw

 

 

 

だから、澤村投手は

 

施術ミスがどうこうの前に

 

長胸神経麻痺

 

という診断すらも超怪しい。

 

 

というのが私の見解ですし、多くのセラピストに共通する見解なのではないでしょうか?

 

 

 

 

では、今度は実際に

 

長胸神経麻痺

 

という診断が正しかった場合を考えてみましょう。

 

 

長胸神経の走行です。

 

image

青く塗られているのが長胸神経です。

 

この神経が圧迫や傷などがあると

 

麻痺が起こるというわけですね。

 

 

 

今回はこの神経を鍼で刺してしまったのではないかと言われていますが

 

この神経を鍼で刺すには

 

どこに刺さなくてはいけないのでしょうか?

 

 

 

この画像を見ると

 

怪しそうなのは

 

気舎あたりが考えられそうですが

 

気舎の場合は刺すのは長胸神経ではなく頚神経叢ですのでここから長胸神経に行くということはありません。

 

「場所を間違えて刺したんじゃないか?」

 

それも考えにくいです。

 

気舎の場合は胸鎖乳突筋と前斜角筋の間にあります。

 

しかし、長胸神経は腕神経叢ですので

 

前斜角筋と中斜角筋の間にあり

 

間違えようがありません。

 

 

 

長胸神経に刺さる可能性があるのは

 

 

こちらの「淵腋」

 

がありますが

 

こちらは主治としては「肋間神経痛」ですし

 

肩の治療で使うにしては

 

少々マニアックすぎるかなと。

 

さらにこの辺は

 

肺に刺して「気胸」になっては困るので

 

滅多に刺すものではない。

 

 

巨人のトレーナーで

 

巨人の一軍

 

しかも、一応はタイトルホルダーに施術するくらいですから

 

それなりのキャリアもお持ちでしょうし

 

トレーナー陣の中でもそれなりに信頼されている肩でしょうから

 

その辺がわからずにやってしまうというのも非常に考えにくい。

 

 

 

さらにいうなら鍼治療で使う鍼で神経を刺すというのはかなり難しい。

 

一般的には1〜3番を使うことが多いらしく

 

その太さは0.20mm以下。

 

一番太い8番ですらも0.30mmしかありません。

 

 

そんな鍼を神経に刺すというのは

 

逆に至難の技らしいのです。

 

 

ってか、そもそもドクターの行う「ブロック注射」だって場合によっては神経そのものに刺すんですよね?

 

しかも、鍼灸の鍼よりもさらに太い注射針で

 

 

だとしたら、やはり

 

鍼治療で神経を損傷した

 

というのは可能性としては著しく低いわけです。

 

 

 

では、なんなのか?

 

 

 

まず考えられるのが

 

胸郭出口症候群です。

 

長胸神経は

 

 

まずは前斜角筋と中斜角間から出てきて

 

 

鎖骨下筋の裏を通り

 

小胸筋の裏を通って前鋸筋に付着します。

 

 

この3つのポイントで

 

絞扼の可能性があるのです。

 

 

前述の肩甲骨の動きの画像で

 

肩甲骨の押し出しに前鋸筋とともに

 

小胸筋も一緒に働きますから

 

投手であれば

 

小胸筋にかなりの緊張や短縮があってもおかしくはありません。

 

ましてや、澤村投手は

 

こんな感じで

 

image

 

苦悶の表情を浮かべるほどの過負荷の筋トレを好んでいたので

 

日常的にも胸筋に負担がかかっていたはずです。

(本人は筋トレは減らしていると言っていますが)

 

 

また鎖骨下筋も

 

胸鎖関節の安定に働いている筋肉ですから

 

投手のように腕を振り回すような動きを続けていれば

 

こちらもかなりの負担を強いられます。

 

 

斜角筋は

 

頚の側屈

 

 

肋骨の挙上とそれに伴う呼吸の補助

 

に働きます。

 

 

ですので、投球動作での頸部の安定

 

 

スポーツ時の激しい呼吸などでも負担がかかります。

 

 

こういった理由で

 

投手は胸郭出口症候群になりやすく

 

松坂大輔も一時期、胸郭出口症候群による血行障害に悩まされましたね。

 

ヤクルトの館山も症状的には肘ではなく、胸郭出口症候群だったと思います。

 

 

なので、澤村投手が本当に麻痺だった場合は

 

胸郭出口症候群による麻痺

 

が考えられますね

 

 

そういう点では

 

鍼治療も

 

古典的な経穴への刺入では

 

長胸神経への損傷はありえなくても

 

 

西洋医学的なトリガーポイント鍼で

 

ダメージを与えるということはあるかもしれませんが

 

前述のように

 

やはり鍼で神経を傷つけるというのは

 

逆に至難の技ですし

 

 

 

投球動作を見ていても

 

とてもじゃないけど、前鋸筋の機能不全があるような状態ではありません。

 

 

 

なので、澤村投手は

 

長胸神経麻痺ではなく

 

普通に肩の疲労の可能性があります。

 

 

 

「肩の疲労」がそんなに長引く?

 

 

長引きますよ。

 

 

筋肉疲労って大したことないように考えられやすいですが

 

慢性的な疲労で筋膜の癒着などがあれば

 

的確な施術をしないと

 

リリースはできませんから。

 

 

 

さらにいうなら澤村投手のフォームは

 

かなり力任せですし

 

コッキングの時などには

 

肩甲骨から上腕骨が外れているため

 

肩への負担は通常以上に

 

かかっているはずです。

 

 

 

 

 

さらに

 

そもそもの話。

 

 

 

施術を受ける前に

 

肩の違和感を訴えているわけですから

 

 

肩の違和感に

 

施術ミスなんてのは

 

絶対にありえないんです。

 

 

 

 

 

 

澤村投手・・・

 

1年目から先発ローテーションに入り

 

抑えに転向後も

 

セーブ王を獲得するなどしていますが

 

 

実際には

 

安定感の欠くピッチングで

 

クローザーとしては四球連発で

 

毎試合、ピンチを迎えながらなんとか抑えていただけで

 

セーブ王に相応しいのか?

 

という疑問しか抱きません。

 

大の巨人ファンの波田野ですらも

 

澤村投手には疑問なのです。

 

 

 

 

 

というわけで、

 

澤村投手の今回の騒動は

 

かなりの確率で

 

的外れです。

 

 

本人も周囲も

 

「自分の不調は施術ミスだからしょうがないか」

 

と思うのではなく

 

 

そもそも、澤村投手の

 

調整不足

 

ですから

 

 

しっかりと練習してほしいところですね。

 

 

 

 

そうはいっても

 

トレーナーやコーチなどが

 

澤村投手にしっかりと指導してあげられていなかった

 

という点では

 

レベルの低さもあるのは事実ではあるでしょう。

 

 

 

 

そんな感じです。

 

 

 

 

 

 

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