理学療法士・波田野征美の『波田ログ!!』

理学療法士の波田野がセラピストとしてトレーナーとしての日々

独立はしない方がいいよ。もしもやるなら・・・

どうも、埼玉県上尾市「Mr.コリとる」院長
http://ageokoritoru.com


筋筋膜性疼痛症候群アプローチ研究会「Oriental Physio Academy」代表理学療法士
http://oriental-physio-academy.jimdo.com

波田野です!!


さて、そろそろ波田野が病院を辞め、「Mr.コリとる」を始動させて1年が経ちます。
 

とは言っても、波田野のスタンスは基本的に

フリーランス
 
です。
 


そして、フリーランスとしてこの記事はすごく良いなぁと思いました。

フリーランスになるってどういうこと?』
http://next.rikunabi.com/journal/entry/20160414

この記事を書いたのは私が一時期、ビジネスパートナーになったライターさんです。
 
彼のおかげで「サッカーダイジェスト」をはじめとした各種メディアに記事を寄稿させていただきましたが
 

月並みですが「価値観」の違いで袂を分かちました。
 
その後、彼は私とやる予定だったプロジェクトを他のしょうもないセラピストとやり始めたのですが

まぁ、うまくいくはずもなく
 
「最近、あれはどないなっとんねん?」と思った矢先にこの記事。
 
別に彼がフリーランスを辞めて、就職したことをバカにすることはなく

むしろ、「あぁ、よかったなぁ。」と思いました。
 

なんでって?

それくらい、自分で事業を手掛けるってことはそれだけ大変なことだからですよ。



今はリハビリ職種でも20代で整体院を開業する人が増えてますね。


それはそれで悪いわけではないと思いますよ。


だって、今のリハビリ職種の給料って悲惨ですからね。

 
ようやく国家資格を取得したのに

給料は手取りで15万程度なんて珍しくない。

この給料で勉強しろって・・・

実家暮らしじゃないととてもじゃないとできませんよね。

それでも必死で勉強して

経験を積んだって

リハビリの単価は決まってるし、国の予算内でやってる仕事なので単価はこれからどんどん下げられる。
 
1日の算定上限も決められてる。

だから、自分がどれだけ質の高いリハビリをしようが

待遇が上がることなんて

あり得ません。

「そんなことはない!!」と思いたいかもしれませんが


絶対に「あり得ません」。


リハビリ職種の給料は絶対に上がりません。

だから、多くのセラピストが「収入アップ」を目指したら

「自費」の「整体院」を始めるというのは

当然の選択です。


でも、だから「開業しなさい」とは言えません。

むしろ、「開業しないで済むなら開業しないに越したことはない」からです。



理由は一つ。

ただただ、自分で事業をするということはそれだけ大変だからです。



今のリハビリ職種の給料が総額で20万そこそこ。

だから、病院勤務と同じくらいに稼ごうと思ったら

単価1万でやるなら、1日1~2人くらい施術の予約を取れれば

同じくらいの収入は得られます。
 
テナントを借りるならもう少し必要だけど、自宅でやるならそんなもんです。

「じゃあ、楽勝じゃん!!」と思いましたか?

それが楽勝じゃないんですよ。

1日1人の予約を取るのって整体ではすごく大変なんです。


ここ数年は60分2980円の無資格整体院が台頭しているので

価格がそこでアンカリングされています。

「無資格の激安チェーンと一緒にするな!!」

と思うかもしれませんが

一般のクライアントさんにすれば、無資格だろうが国家資格だろうが

その違いなんてわかりません。


私もリハビリ業界屈指の実力と知名度を誇りますが

それでも、一般の人にはあまり関係なくて

最初は非常に集客に苦労しました。



リアルに「ヤベ~。いつまで続くんだ~。」と焦ったことだってありましたよ。

同じ時期に結婚式で何百万もかかったし

お恥ずかしいことに

波田野の両親の借金を私が全部一括で返済したとかもあって

「本当に終わった」と思ったこともありました。
 


まぁ、皆さんはそこまでの状況はないと思いますが

それでもとにかく自分で事業をするということは大変です。



20代で事業を始める。

そこでうまくいったとする。

でも、そのままあと30~40年も続けなくちゃいけないんです



30年も40年も続いている商売。

そんなん想像できます?


現時点で整体院は

5年間続くのは・・・

5%

と言われています。


5年で5%しか生き残れないのに


これから30年も40年もどうやって生き残っていくんですか?


一時期、リハビリ業界でも「風雲児」的な勢いで勢力を拡大した研究会がありました。

そこの会長が「俺の年収は何千万だから」って粋がってましたけど

その会長の今を知ってます?

今はその研究会を他の人に譲ってますが

今はその時の貯金を切り崩しながら

細々と生活してるみたいですよ。




私は自分が整体院で30年も40年もやっている姿は一切想像できません。

そう。
一切です。



元々の性格的なものもあります。

どれだけ整体院がうまくいっても

自分がハコに閉じこもってやっている姿がイメージできないです。



それが一番大きいんだけど、

ネット社会で治療技術なんかも流行り廃りが激しくなっていくのは目に見えている。

集客の方法だって、目まぐるしく変わっていく。

そんな中で30年も40年も続けるなんて

嫌気が差してきます。

続く・続かないの話以上に

嫌気が差しますね。


だから、澤山さんの記事のように

「独立しているからすごい」「傭われはダメ」っていう話じゃないなって思うんですよ。

独立なんて誰だってできるんですよ。

それを30年40年続けられるかは別問題で、独立だけなら誰でもできます。

そして、雇われていたってそれを30年も40年も続けられるのはすごいです。

そこに優劣なんて一切ないです。








そんな中で考えていたのは

独立には2回のタイミングがあるんじゃないかなって。




それが30代と50代。



セラピストの仕事ってやっぱり職人ですよね。

そうなると、やっぱり経験って必要だと思うんですよ。

ダラダラと経験年数だけ重ねても意味ないし

卒後の勉強で数年で頭角を表す人もいると思います。
私も「すげえのがいる!!」ってセミナーに呼ばれ始めたのは5年目でしたし。


今でこそいろいろな集客方法を教えるセミナーなんかも増えてきて

20代でバーッと稼ぐ人間もいますけど

セラピストとしての技術力はたかが知れてます。
ってか、そういうセラピストの主な収入源は「経営のコンサルタント料」で整体院自体はそうでもないってことが多かったりするようです。
 
まぁ、それはいいけど。

やっぱり腕がないと長続きさせることは難しいんじゃないですかね。

ってか、治せないんじゃセラピストとして

つまらないでしょ?

最初からセラピストとして働くことを辞めて経営に徹するつもりならいいですけど。



だから、最初の10年くらいは

必死で自分の底力をつけていく10年にしたほうがいいんじゃないかな?



今はセミナーの情報も昔よりもたくさんあるし

2~3年で今の10年目以上の知識や技術を持てることも難しくないし

それだけ実力つけたら開業してもいいでしょ!!とかってコンサルタント気取りの人間に炊きつけられるかもしれないけど

どうせなら、セラピストとしてもっと成長してみたくないですか?


開業して、自分でいろいろなことをやらなきゃいけなくなると

セラピストとしての勉強って結構難しくなってきますよ。



だから、最初の10年は焦って起業するよりはじっくり力をつけましょう。



で、30代。

そこで1回フリーランスで外の世界に飛び出してみるといです。


整体院をやってみるのもいいでしょう。

でも、それだけじゃなくて

色々な人と知り合って

色々な仕事をしてみましょう。


私の場合は

自宅の整体院以外に

八王子のデイサービスと三軒茶屋の格闘技系のフィットネススタジオでも働いています。

もちろん、週末はセミナーで全国飛び回ってます。


八王子のデイサービスは知人経由で声をかけられて

そこの社長からかなりビッグネームのプロスポーツ選手たちを紹介してもらえることになっていますし


三軒茶屋のフィットネスでもフルタイムの業務委託で整体をしていますが、そこからも「マジか!!」っていうような一流芸能人を片っ端から紹介してもらえる話にはなっています。
 
どこまで実現するかはわかりませんけどね。
(実際にその芸能人がスタジオの会員で社長やインストラクターと仲良しで一緒に仕事しているので嘘ではないと思います)


そんな感じで30代は色々なところとパートナーシップを組んで

整体院という箱に縛られない仕事をしたいですね。

多くのコンサルタントが「覚悟」という言葉を使いますが

整体院を成功させる覚悟なんて持つ必要ないです。

整体院が自分の全てではないんだから。

別にセラピストと関係ない仕事でもいいと思いますよ。


30代で自分が築き上げてきた力を色々なところで発揮して


40代になった時にまたどうするかを考えればいいと思います。

整体院とかを続けても良いし

どこかの組織に所属してもいいし。


ただ、気をつけないといけないのは

40代になってもフリーランスというのだけはやめておきましょう。


世の中というのは新陳代謝が起きてきます。

必ず勢いのある20代30代というのが出てきますから

仕事の受注というのはそういう若手の方に流れていくものです。

40代のフリーランスに仕事が回ってくるというのは結構大変なことです。

そういう点で澤山さんは絶妙なタイミングで

ベストな選択ができたんじゃないかなって思います。

彼はまだこれからの野望があって、その経験を今度の会社で身につけるつもりのようですから。


そんな感じで30代にフリーランスでやってみて

40代で1回冷静になって

自分の身の振り方を考えて判断し

また次のステップへの力をつけていく10年になるんじゃないかなって思います。


それで、とうとう50代。

最後の10年です。

そこで「集大成」としてもう一度独立を考えて

自分の理想を実現していけばいいなって思います。





そんな感じで



独立が流行ってるけど

そんなに偉いもんでもないし

すごいもんでもないし

気楽は気楽だけど

それを30年も40年も続くわけはないし

続けていられるのは数%の人間なんだから

基本的には「どっかで終わる」ということを前提に

ターニングポイントを誤ることなく

ベストな選択をして

変わり続けることができればいいんじゃないですかね。




あとは、独立する時はいきなり1本でやるんじゃなくて

週末起業とかからパラレルキャリアでやっていって

売り上げの動向で

バランスを調節していけばいくってのがベストです。

「覚悟」なんて必要ありませんから。


では~~~!!!