理学療法士・波田野征美の『波田ログ!!』

理学療法士の波田野がセラピストとしてトレーナーとしての日々

睡眠障害が劇的に改善されたケースの報告

どうも、Oriental Physio Academy代表理学療法士波田野です。

http://oriental-physio-academy.jimdo.com/



先日、栃木からクライアントさんがいらっしゃいました。



中々に納得のできる症例でしたので許可を得て

報告&シェアさせていただきます





主訴としては

「不眠」

でした。






東洋医学では睡眠は

「血」が「肝」に帰るから眠れるとしています。




ですので、眠れないとなると


基本的には「血」が足りない。


血虚」=「肝虚」という状態が多いと思います。


ですので、「血虚」の他の症状である


眩暈、たちくらみ、乗物酔い


などもあり。


まぁ、「血虚」で間違いないでしょう。



血虚」=「肝虚」なのですが


「肝虚」と言っても

陰虚」なのか「陽虚」なのかで少し変わってきます。




ここで「不眠」に戻ります。

「不眠」と言っても

色々なタイプがありますが

今回のクライアントさんは


寝付き自体は悪くないのですが


胸がギューっとなって目を覚ましてしまうとのこと。


このような不眠の場合は

陰虚」ですね。


さらに「冷え」のことも訊いてみましたがそれはないとのこと。

「陽虚」の場合は全身的に冷えるので


やはり「陰虚」ですね。
陰虚」の場合は「冷えのぼせ」なんですが

まぁ、そういうこともあるのでしょう。





で、「陰虚」は「血」の中の「津液」の不足です。

ですので、「津液」が足りなくなることで

「虚熱」という熱が発生してきます。



熱は上や外の行く性質を持っていますので


発生した虚熱は上焦にある「心」や「肺」に波及していきます。



その熱は動悸を引き起こします。
「胸がキューっとなる」というのはまさに心に熱が波及した症状ですね。


さらにその熱が夜の目覚めになってきます。




ですので、問診の段階で

「肝虚陰虚」の可能性が高いわけですね。




で、そのほかにも脈証でも

上焦を反映する「寸口」の脈が強い。


やはり、上焦に熱が波及しているようですね。



腹証では


右のわき腹に圧痛がありました。

左のわき腹には圧痛がなし。



問診の段階では

「肝虚」では左のわき腹に圧痛や抵抗が出るのですが

それがなし。


右のわき腹に抵抗や圧痛が出る場合は

「肝実」となります。


「肝実」とはいっても「血」の状態としては

血虚」があった上でそこに熱が停滞するというのが「肝実」ですので

「肝虚」と症状はほとんど似ています。


で、「肝実」になる証は

脾虚」か「肺虚」です。




で、原穴をはじめとした色々な経穴を刺激してみましたが

肺経や脾経の経穴には圧痛はほとんどない状態。



それよりも、腎経と肝経と心経と心包経の経穴の方が強烈な圧痛が見られました。




ですので、腹部の抵抗は

「肝虚」から「肝実」へのなりかけなのかなぁとも思ったのですが



「肺」の積と考えたほうがいいかもしれません。


積の場合は相剋で考えるので


右のわき腹は・・・「肺」が反映されるところですので

肺積は「心経」「心包経」が肝経していると考えます。


そうすれば圧痛の強かった経穴との辻褄が合いますね。




というわけで、当初の見立て通りに

「肝虚陰虚」として施術を施しました。





肝虚陰虚は津液の不足ですので

必ず「腎虚」とセットになってきます。




ですので、「復溜」と「曲泉」を刺激。


他にも「心」の熱を冷ますために

「内関」、「神門」、「太陵」、「三陰交」、「労宮」を刺激していきます。


さらにその中でいくつかの経穴にピップエレキバンとファイテンのパワーテープを組み合わせて貼り付けていきました。



もちろんそれだけでなく、頚部や頭部など自律神経系に関係するような筋をほぐしていきました。





それらの施術をした後に

腹診をしてみたら

右わき腹の圧痛を消失していました。




これで施術は終了です。



施術後は自律神経を整えるために

ぬるめのお湯に15分くらいの入浴にしたり


津液や血を増やすために

炭水化物を食べるように

アドバイスしました。



そうしたら、調子が悪くなる前に

炭水化物の制限をしはじめたとか。


なので、クライアントさんは色々と心当たりがあるようなことを言い当てられたのでビックリしていました。




ちなみに・・・

私は施術の時は

間接照明で少し暗めの部屋。

自律神経に効くというCDを流し

さらに症状に合わせてアロマをブレンドして

環境設定しています。






で、施術から何日か経ってから


報告のメールを頂きました。





当日の夕方にはすでに眠気が来ていたようで

その後も眠れるようになり


胸の苦しさもなくなったようです。


そして、睡眠不足からくる日中の睡魔も回数が激減して

仕事への支障がなくなったようです。





さらに、水をガブガブ飲んでも出なかった便が

炭水化物を食べたら、ちゃんと出るようになったとのこと。






まだ、完全に消失したわけではないようなので

とりあえず、「出てもあまり気にしないこと」とアドバイスしました。


一度、しんどい症状が出てしまうと


普通に出てくる程度の不調にも過敏になってしまい

症状に捉われてしまいますからね。






まぁ、とりあえずよかったです。





少し難しい内容だったかもしれませんが


参考になればと思います。



では~。