理学療法士・波田野征美の『波田ログ!!』

理学療法士の波田野がセラピストとしてトレーナーとしての日々

ピッチャーの球速をアップさせるには・・・

どうも、Oriental Phjysio Academy代表理学療法士波田野です!!
http://oriental-physio-academy.jimdo.com/



さて、みなさんはこの選手がわかりますか?





そう。


メジャーリーガーの

ティム・リンスカムです




この選手はサイヤング賞も獲得したり、ノーヒットノーランも達成していたり

メジャートップクラスの投手です。


多彩な変化球もですが



この選手のストレートは160km/hにも達します。




そんなリンスカムの体格がどれくらいか知っていますか?



なんと・・・


身長180cm

体重77
kg


しかないんです。





ダルヴィッシュ有が196cmで102kg


田中将大が188cmで96kg


マシソンが191cmで104kg





プロ選手としてはとても小柄ですね。



そんな小柄な選手がどうして160km/hという速球を投げることができるのか?




筋肉ではないことは間違いないですね。




そもそもが

高校時代に速球派で注目を浴びた投手がプロ入りして

身体が大きくなっても

球速が上がったという選手はいないですよね?


遅くなってしまった選手もいれば

最悪、怪我を重ねる選手も。




単純に筋力のボリュームではないんですね。





それでは、球速に影響を与える要因には何があるのでしょうか?t>



いくつかあるわけですが

ざっといえば次の要因があります。

・肩の外旋角度

球速は加速時の肩の最大外旋角度に依存すると言われています。

プロ選手のフォームを観ていただくとわかると思いますが、本当にすごい角度です。
前腕が地面と水平になるくらいに外旋しています。






まぁ、外旋といっても

単純に肩甲上腕関節だけでここまでやったら過剰な可動域で

実際には肩甲骨の後傾もあるし

その肩甲骨の後傾を産み出すための

胸椎の伸展なんかもあるんですが


それらも含めていかに腕を外旋方向に回せるのかってことですね。





そして他の要因として

ストライドの広さがあります


実験では

ストライドが9cm伸びると

平均で球速が

8km/hも速くなるという報告がされています。



研究では身長+10cmが有効だとされています。

しかし、多くの投手が身長の77%~87%程度しかストライドを広げられていないと言われており

それだけ多くの選手がポテンシャルを引き出せていないということですね。


そして、リンスカムはなんと身長の127%という驚異的なストライドの幅で投げ込んでいるというのです!!


もちろん、ただ広げればいいというわけではないですよ。

その広さで踏み込んでも身体が開かず、かつ踏み込み側にしっかりと体重を移動できて、しっかりと絞り込めるということがキープできるだけの可動域は筋力が必要なのです。








さらに・・・


体幹の傾きも影響を与えます。



よく剛速球投手が踏み込み側に大きく身体を傾けて

上から振り下ろすように投げているのをみると思いますが


体幹を傾けることで

肩の外旋角度を稼ぐことができるのです。


しかし、この投げ方は

色々な故障のリスクが高まるので注意が必要ですね。




で、球速に影響を与える体幹の傾きは左右だけでなく

前傾も大きい影響を与えます。



プロの選手は踏み込み側の脚に胸がくっつくくらいに体幹を前に倒せますよね。


実験でも体幹の前屈の柔軟性アップに取り組んだグループは球速が増したという報告があるようです。


また球速だけでなく、身体を前に倒せるということはそれだけリリースポイントが前になるので

球速以上の体感速度のストレートが放り込めるようになります。






というわけで


球速アップを目指すのであれば


・肩の外旋可動域の拡大(正常範囲内で)
・肩甲骨の後傾の可動域の拡大
・胸椎の伸展
・体前屈の可動域拡大(脊椎だけでなく股関節も含めて)
ストライドの拡大


にアプローチしてください。


その具体的な方法はまた別の機会に。




また、プロの選手のパフォーマンスが落ちてきたときに

このあたりに注目してみると

面白いかもしれませんね。


もちろん、これは怪我の予防での同じことですし

野球に限らず他のスイングスポーツでも同じですので

是非参考にしてください。


では~~~!!!