理学療法士・波田野征美の『波田ログ!!』

理学療法士の波田野がセラピストとしてトレーナーとしての日々

体軸理論から考察する自転車トレーニング。ポジション。前傾姿勢。

どうも、体軸コーディネーターの波田野です!!!




今日は身体技法家として

自転車の考察を書かせていただきます!!!





自転車乗りの方はポジションで悩むことが多いと思います。




その中でプロとアマチュアの決定的な差といえば

前傾姿勢の深さですよね。



プロはサドルは高く、ハンドルは低く遠いポジションで乗ります。




私は一応アマチュアではありますが

ハンドルーサドル高低差は12cmと

海外トッププロクラスのポジションで乗ります。

私の身長で考えると高低差は7~9cmくらいが目安ではあるのですが


私はそれよりもずっと差をつけてます。


本当はもっとハンドルを低くしたいのですが、乗っている自転車のヘッドチューブが170mmと少しだけ長めなので、これ以上下げられないのが残念です。






まぁ、そんなことはさておき




ランスアームストロングの影響もあって

2000年代はアップライトなフォームを取る選手も増えてきましたよね。




どっちがいいかという議論。



まぁ、最終的には選手の身体能力次第にはなるのですが・・・




速くなりたいなら

前傾を深くした方がいいです。




空気抵抗・・・だなんてサブい理由だけじゃないですよ。




カニズム的にそっちの方がいいなと考えています。







前方に進むためには後方への推進力が必要ですよね?



その出力は股関節の伸展なんですが


可動域的に伸展相というわけではないんですね。



脚を挙げたところから伸展方向に動くことなんですが



そのときに大事なのは


単純に立位の状態での股関節の伸展の動きは

上下方向の動きでしかないので

推進力にはほとんどなりません。





股関節伸展は推進力に変換するには


身体を前傾させていかなくてはいけないんです。



このときの身体の前傾と

体軸理論では「傾倒度」というのですが


この傾倒度が深ければ深いほど

推進力が大きくなります。





陸上競技の短距離でも


加速期というのは身体が前傾しているんですよね。

身体が前傾して、前方に不安定な環境を作り出し

それで転ばないようにバランス反応で脚が前に出て基底面を作り出し


さらに前方に転ぶ不安定を作り出して・・・

ていう作業で加速していく。



そして、加速していってこれ以上加速したら転んでしまうというところまでくると身体が起き上がってくる。

そして、疲労で最後は減速してくるわけで



深い前傾を取って加速し続ける時間が長ければ長いほど、速く走れるといわれてますね。





その加速期を長く保つためには、移動していく体幹部が転ばないように

下肢が大きく&すばやく前に振り出して


新しい支持基底面を作っていかなくてはいけないわけで

そのために股関節・膝・足部の可動域はもちろん

素早く振り出すための筋力なんかも必要なわけです。







そういうところからも、自転車でも深い前傾を取って


前に転ぶという不安定を作り出して、推進していく必要があるわけです。





それなのに、アップライトなポジションにしていたら


前に転べないんですよ。






研究でも強い選手ほど

ペダルを回しているのではなく、踏んでいるって出てますよね。



引き足が大事って言われますけど


世界選手権で前人未踏の10連覇をした中野浩一氏のペダリングを解析すると

ほとんど踏んでいて、引き足は踏み込み脚の邪魔をしない程度に最低限のトルクしか発揮されてなかったんですよね。



現役選手でもツールにも出場している世界トップクラスの選手である

新城もペダリングを解析すると

ほとんどが踏み込みだし

トルクの方向も後方への入力が長いんですよね。





この何年かは自転車雑誌でもペダリングの上の方で前に押し出すなんて書いてますが



あれでは運ばなくちゃいけない自分の身体を後方へ戻す入力の仕方なんですよ。





下肢の筋発揮でも

大腿四頭筋ではなく

ハムストリングスが重要であるということは

もう周知の事実ですよね。


いまだに大腿四頭筋だと思っている人は

時代遅れもいいところです。





最近の「臨床スポーツ医学」でも


接地時の脚と重心位置と

筋発揮の関係性も報告されてましたね。




重心位置に対して接地の脚が前方にあると屈筋が働き



重心位置に対して接地の脚が真下~後方だと

ハムストリングスが活性化されると。






その点からも深い前傾で重心が前に行きやすい状態にした上で乗らないと

ハムストリングスは活性化できないんです。









ちょっと話は逸れますが



「裸足ランニング」で

つま先接地でアキレス腱の弾性を使って推進していくみたいな話してますよね。


タラウマラ族のように裸足で走っている人たちが踵接地じゃないから

そう言われるんですが



つま先接地だなんて


絶対にやめてくださいね。






つま先接地で走るから速いのではなくて


速いから、結果的に足底~つま先接地になるんです。



脚が接地するときにはすでにパッセンジャーである身体が

脚を追い越してるから

足底~つま先接地になるんです!!!









まぁ、そんなわけで





効率よく、強烈に推進力を生み出すには

「傾倒度」を深くする必要があるわけです。




その「傾倒度」を深くする方法は


今後、書いていきますね。




では~~~。