理学療法士・波田野征美の『波田ログ!!』

理学療法士の波田野がセラピストとしてトレーナーとしての日々

NHK 総合医ドクターG。 リハビリ職種も鑑別の腕を。

7月28日(木)22:00~22:45からNHKで放送開始となった

「総合診療医ドクターG」を観ましたか?
http://homeroom-doc.com/g/g-index.html


いつもなら、この時間はテレビ東京の「カンブリア宮殿」を観ているのですが

とりあえず、観てみました。




内容ですが、非常に良い内容だったと思います。

さすがNHKです。


高名なドクターが再現VTRを元に病名を診断していくわけですが


テレビ朝日「たけしの家庭の医学」のように、1人の医師の一方通行の売名行為でしかないものとは一線を画していて



「ドクターG」では出演している有名な医師は出題者。

その出題に答えるのは数名の研修医たち。


初期情報から、研修医たちが推理し、とりあえずそれぞれが病名をつける。

もちろん、全員の答えは違う。

それに対して、出題者である医師は

「〇〇の可能性は?」と、ほかの可能性を提示し

解答者の研修医たちはほかの可能性を排除しながら、少しずつ正解に近づいていく。


そこから、新たなVTRから情報を追加し

また病名を再考する。


まさにケースステディです。


そして、最後に解答者全員がひとつの解答にたどり着いたときの

解答者たちの「あっ!!!」という感動。


素晴らしいですね。




今回のテーマは「腰が抜けた」で、正解は「横紋筋融解症」でした。

次回は「肩凝りと吐き気」です。


番組の構成上、たとえば「ヘルニア」だとか「頸肩腕症候群」や「肩関節周囲炎」のような理学療法士が日常的に関るようなメジャーな診断が下るようなことはなさそうですが(笑)

それでも、リハビリ職種の方たちは観たほうがいいと思います。



一応、医師以外の職業の人が診断名をつけてしまうと医師法違反になってしまいますが

誰もが経験していると思いますが

医師の診断名ではつじつまが合わないケースはとても多いし

実際に「いやいや、これは違うだろ。」ということで、ほかの部位にアプローチすることで症状が改善するだなんてことは日常茶飯事だと思います。


ですから、診断はできないにしても

リハビリ職種も鑑別能力はしっかりとつけるべきです。


なんて、誰もがわかっているとは思いますが、実際にできている・やっているひとは少ないんじゃないかと思います。

私の前の職場でもそうでしたが、治療手技のテクニックはすごいあるのに、治療実績が全然さっぱりな上司がいましたが

それはどうみても、鑑別と評価の技術が極めて低かったからです。




どうしても、日本の制度や風習の関係で

医師を頂点とした「父権主義」が当たり前になっていますし

まぁ、実際にリハビリ職種は医師に雇われているという状態なので

露骨にガーガーとつっかっかるわけにはいきませんが(笑)


グローバルスタンダードでは医師と他のコメディカルはあくまで同等。

医師には医師の視点とアプローチ方法

リハビリ職種にはリハビリ職種の視点とアプローチ方法


それらの違いがあるわけですから、

本来ならリハビリ職種側にもそこらへんの裁量はあるべきだし、そのためにはリハビリ職種も鑑別能力を徹底的に鍛える必要はあると思います。


少し話しが逸れますが、リハビリ業界は死に物狂いで地位向上のために活動しているみたいです。


そのためにEBMに基づいて、治療効果があるんだということをアピールしていますが

もっと過激にやらないとダメなんじゃないかとも思う。


それこそ「医師はこういっていたけど、全然違った。」くらいをやって

リハビリ職種は医師に負けてはいないくらいアピールしなくちゃなと。



だからといって、医師がダメとは思ってはいませんよ。


ただ、「医師は絶対」という現状は壊さないといけません。

その上で、それぞれの得意分野を尊重して連携を取るべきだし

やはり、そのためには医師の「父権主義」はブチ壊さないといけないと思います。







話を「鑑別」に戻しますが


リハビリ職種の場合、まずは医師の診断と指示がすでにある状態ですので

どうしても、先入観を持ってしまいことがあります。


でも、番組内でも言っていましたが

「それは氷山の一角でしかない。」


患者の訴えている主訴を起こすあらゆる可能性を頭に入れて、

ほかの可能性をすべて否定できて、はじめて診断は正解になるわけです。


自分の専門分野の中での鑑別しかしないようではダメなのです。

治療で自分の専門分野を作ることは重要です。

しかし、鑑別・評価ではジェネラリストじゃないとダメなのです。

総合的に鑑別ができたうえで、自分の専門ではないという判断を下して

専門のところに送るのはすごく大事なのです。




他にも書きたいことはありますが、またそのうち。



では。




これから、新宿までセミナーを受けに行ってきます。