理学療法士・波田野征美の『波田ログ!!』

理学療法士の波田野がセラピストとしてトレーナーとしての日々

歩行 ~前方推進の意識は捨てる~

歩行の進行方向を考えた時に前方推進の意識は捨ててください。


健康指導などでは「歩幅を大きくしてください!!」と指導されますが・・・

怪我しますよ。


前方推進を意識して、歩幅を大きくすることの問題は

「踵接地」と「荷重伝達障害」です。


まず踵接地ですが・・・

前方への大きすぎるスイング時のリーチを出すための踵接地は、発生する床反力を考慮してもブレーキを意味します。

ブレーキは関節や筋に過剰なストレスを生むのは想像に難しくないと思います。


さらに、「荷重伝達障害」ですが

スイングの意識が前方にして、歩幅を出そうとすると

踵接地の時と同様にリーチを稼ぐために大袈裟に膝の伸展を出さなくてはいけないので、大腿直筋を使いますし、さらにその活動が股関節屈筋としても働きます。大腿四頭筋の中でも広筋群の活動は問題ありませんが、大腿直筋の過剰な活動が好ましくないのは臨床上常識です。

さらに、同じくリーチを稼ぐためにスイング側の腸骨を後傾させなくてはいけません。

この腸骨の後傾がいけません。
腸骨の後傾は荷重伝達を障害させますので、接地時の衝撃を仙腸関節で止めてしまい、下肢だけで受け止めなくてはなりません。

その過剰は衝撃が下肢の障害を生みます。

ただでさえ、踵接地によるブレーキングで過剰な衝撃が生み出されているのに、荷重伝達障害で衝撃を全身で受け止められないなんて・・・もう関節や筋はひとたまりもありません。



じゃあ、教科書に書いてある踵接地はウソなのか?って・・・


それはウソではありません。


常歩行では間違いなく踵接地から始まるヒールロッカーが正しいです。

ただ、踵接地時のアライメントが重要です。



もう一度、話を戻しますが

スイングの前方意識が問題です。


前方意識は様々な生物を考えても異常です。

生物的にはあくまで推進意識は脊柱方向だし、人間でいうなら上方です。


骨トレ的にも、前方スイングでは前方には進んでいるんだけど、意識は後方に引いています。

$身体技法のお部屋-骨トレ歩行



膝から下はその上方意識のスイングにより大腿骨のスイングの勢いについてくるだけです。

そして、そこから下方意識で脚が振り下ろされ、脱力している下腿はその・・・しなりとでもいうんですかね。

それで、わずかに前方に振りだされて、踵で接地します。

ただ、ここでの踵接地は前述の異常な踵接地とは違い

スイングはすでに後方になっているので、ブレーキはかからず過剰な衝撃はありません。

さらに腸骨も後傾することなく荷重伝達ができ全身で衝撃を吸収してくれます。




流行りの裸足ランニングでは前足部から接地すると書いてありますが、実際には踵接地です。

意識の問題ですね。



イメージとしては足踏みですね。

脚踏みの要領で脚を上に引き上げます。

その時に膝下は脱力してください。
そして、下肢を下ろすと

足の長さの半分くらい前方に足が出るはずです。

それで前足部から着いて歩いてください。


えっ?

これじゃまともなスピードで歩けないって?


速度の調整は体幹の前傾です。

前方への推進イメージはこの体幹で持ってください。

下肢はその体幹の推進についてくるだけです。


会館の前方の推進が上がれば、それに伴って歩幅は少しずつ上がり、踵接地が生まれてきます。

ただし、踵接地だからといっても、足踏み時の前足部接地のイメージは保ってください。


前足部接地のイメージを保てたまま、踵接地ができる速度があなたの最大の歩行速度だと思ってください。




かなり、大雑把になりましたが


また、細かく書けるようになったら追記していきます。