理学療法士・波田野征美の『波田ログ!!』

理学療法士の波田野がセラピストとしてトレーナーとしての日々

肩関節の圧縮

肩関節周囲炎・・・

通称「四十肩」、「五十肩」と呼ばれるこの障害。

組織の短縮や運動学習障害などで

上肢挙上が100°くらいで制限されている症例には

なかなか苦しめられているセラピストはけっこういると思います。

私自身も比較的苦手な分野ではあります。

一応、学会での報告では治癒には「12~18カ月かかる」と言われているので、比較的難治な運動器障害な印象を受けます。


しかし、最近ではなかなか経過が良好な症例が増えています。

最近、何をしているかというと

肩関節の圧縮です。


一時期、「上肢の挙上動作って、リーチで育まれたものだよなぁ・・・」なんて考えていたので、ROMエクササイズでも上肢全体を牽引しながら治療をしていたのですが

いまひとつ思っていた効果がでない。
どうしても肩峰と上腕骨が一直線になる前に肩甲骨の挙上が出てしまう。


ん~。なんて悩んでいたら。


リーチの前に、肩関節の昨日は四つ這いなどの荷重位で促通されたものですよね。

だからといって、四つ這いやパピーポジションをやればいいというわけでもなかったのですが(笑)



こういった肩の障害の症例は
不良姿勢によって、大胸筋・肩甲下筋の短縮や三角筋の過活動によって肩甲上腕関節で上腕骨頭が前・上方に偏位しているケースが多く


それに対して、短縮筋に対するリリースや

モビライゼーションで前方偏位や上方偏位を抑えたりというのもやりますが

効果があるものの、会心の手ごたえには程遠い。



で、何故「関節の圧縮」に辿り着いたかというと


関節ってそもそもそういうものだなぁと。

関節の軟部組織なんかは、関節への求心力を求められているわけですから。


特に肩関節は常に牽引ストレスがかかっているわけで、それに対して様々な筋が関節を求心させるために活動しているわけで。


主に短縮している大胸筋や肩甲下筋なんかも起始・停止で考えれば短縮ですが

牽引で考えれば牽引ストレスを受けています。組織的な短縮も付随しているわけですから、短縮している上に伸張による過緊張もあります。

後方繊維も同様です。
後方繊維の骨頭前方押出も伸張による過緊張ですし

三角筋による上方偏位もやはり牽引ストレスによる過緊張が原因の1つの印象。
もちろん、それだけでなく、ローテーターカフの活動不全もありますが、それもやはりローテーターカフによる求心力の低下で牽引ストレスが増大しているので

そう考えても、牽引ストレスをどうにかするべきだなと思ったのです。



そこで、試しに背臥位で肩関節を圧縮しながら肩関節を屈曲していくと

それまで、何をやっても反応がイマイチだった短縮筋が面白いくらいに解けていきましたし、三角筋などの過緊張も改善され、ROMエクササイズ中で骨頭がスルスルと関節に収まっていきます。
もちろん、圧縮しながらモビライゼーションなど色々と組み合わせながらですよ。



短銃に組織的にも圧縮を加えることで弛緩されて、動きやすくなるのもありますが

関節に正常な状態の求心的な刺激を与えることで、周囲の組織の活動を促せたのではないかと思います。




どうぞ試してみてください。