理学療法士・波田野征美の『波田ログ!!』

理学療法士の波田野がセラピストとしてトレーナーとしての日々

究極の身体

究極の身体/高岡 英夫

¥1,785
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波田野の治療の軸となっているのはエゴスキューメソッドですが、それは一つのコンセプトを実現するための手段としての軸です。


私のメインコンセプトは、この本です。


大腰筋を中心に身体全体の波動運動を駆使して、驚異的なパフォーマンスを生む。



近年、スポーツの世界でも「体幹」の重要性が認知されて

様々なコアトレーニングが推奨されています。

最近ではテニスの伊達公子ピラティスを行って40歳という年齢ながら、マリア・シャラポアなどのトップランカーを撃破したというのは記憶に新しいですね。
ピラティス体幹を鍛え直したことで悩まされていた故障も改善したようです。

他にも横浜ベイスターズはチームでピラティスを取り入れています。
まぁ、にもかかわらずの弱小ぶりはさておき(笑)
それでも、内川選手あたりはピラティスでその天才性を開花させた選手でしょうね。

阪神の下柳投手もピラティスを取り入れたことで選手生命を伸ばしている選手です。



というわけで、体幹の安定性がパフォーマンスを高めることは理解頂けると思いますが


ここで気をつけてほしいのは・・・

体幹の安定性」を誤解しないでほしいということです。


体幹の安定性」の説明でよく「土台の体幹がしっかりしていないと四肢の力が発揮されない」と言われますが

この「土台」という言葉が誤解を生みやすくしてますね。

そのせいで、安定性=固定と思ってしまっている人がかなり多いのです。

そして、その固定を生むのが腹筋群であると。


しかし、腹筋群が安定性にはほとんど関わっていないということは数々の研究で明らかになっています。


そういう人の体幹のイメージはもしかすると箱なのかもしれませんね。

これはまさしくアウターマッスルしかイメージできていないということでしょう。


そうではなく、脊柱をイメージして、そこに1本の軸が通りその軸で身体を左右に分割して、前後・上下に動かしてうねりを生んで力を発揮していきます。

その時の体幹のイメージには腸骨や肩甲骨も含まれます。
そして、腸骨と肩甲骨が含まれるということは

股関節と肩甲上腕関節も含まれます。

ほとんどの人が股関節や肩関節に体幹の一部だという認識を生んでいません。


まぁ、おもに股関節が重要だと思ってますし


そのために動かすべきが大腰筋なのですね。

私はそれに腸骨筋も非常に重要だと思っています。


まぁ、詳しくは本を読んでみてください。



究極の身体の持ち主にタイガー・ウッズマイケル・ジョーダンイチローなどが代表例として書かれることが多いですが


私自身が現代で最も究極の身体に近いと思っているのは

自転車ロードレースのファビアン・カンチェッラーラです。

$身体技法のお部屋-カンチェッラーラ


元々、自転車ロードレーサーというのは4足動物の動きを1日中行っているので、海外のプロ選手は他の競技に比べて身体技法が優れているのです。
日本人はまだまだお話にならないレベルです。

その中でもこのファビアン・カンチェッラーラはズバ抜けています。
上記の写真でも胸椎が伸びて、頭部が後ろに引けてますね。
脊椎の中でもこの胸椎と頚椎が一番改善しにくい部分です。

サッカーでも驚異的なパフォーマンスを見せるメッシですら、胸椎は丸くて頭部が前に突出してしまっています。
$身体技法のお部屋-メッシ




カンチェッラーラのタイムトライアル。



この動きは背筋が凍ります。

多くの人がカンチェッラーラの凄さを「太腿の太さ」とか「背中の大きさ」で表現しますが

私は左右の腸骨の動きに驚愕します。

大腰筋を駆使した下肢の前方への振り出しも驚異的ですが

踏み込み時のケツの後方への押出幅と速度が異常です。
カンチェッラーラに抜かれる選手と比べると違いが明白ですね。

腸骨筋が強いので、下肢の後方へのスイングに腸骨がしっかりと追いついているのです。

腸骨が前傾を保てるので荷重伝達が効率よく行え、ペダルへ推進力を最大限に伝えられていますね。


素晴らしすぎます。