理学療法士・波田野征美の『波田ログ!!』

理学療法士の波田野がセラピストとしてトレーナーとしての日々

正しい姿勢~骨で立つ~

正しい姿勢とはどういうことか?

それは「最小限の力で立っている状態」です。


サバンナに住む野性の動物を見ればわかりますが、彼らは実に見事な姿勢、見事な動作をしています。


それは何故か。

彼らは食べることを保証されていないからです。そして、常に狙われる危険を感じているからです。

なので、無駄な力を使わない姿勢や動作でエネルギー温存を図るとともに、天敵に狙われたり、獲物を捕獲するためにすばやく動かなくてはいけないからです。


では人間はというと・・・大昔は人間も食料の保障もなく、狙い・狙われる立場であったため

二足歩行には完全に適応していない進化途中の身体でありながらも、その範囲ないで無駄のない動きをしていたはずです。


しかし、現代はいつでも手軽に食料を手に入れられ、獲物に狙われる心配もありません。

そのため、エネルギーを温存する必要もなければ、すばやく反応するための姿勢や動作をする必要もなくなってしまったのです。


そんな現代人の姿勢や崩れ、過剰な筋活動でしか姿勢を保持できず

過剰な筋活動はスムーズな動作遂行を妨げます。



では、冒頭の「最小限の力で立つ」とはどういうことか?


それは「骨で立つ」ということです。


骨とは身体を支えるためのものですから、この骨に効率良く荷重がかかることが理想ですね。



$身体技法のお部屋

横から見た場合、耳垂ー肩峰ー大転子ー膝関節ー足部外果の少し前なっています。


ちなみに、後日また説明していきますが

私は足部の重心位置を重要視しています。

足部は人体の中で唯一、物体と接触している部位です。
よって、この足部が人体の中でも最も意識しやすい部分であるため、この部分の意識から修正していくのが一番やりやすいと経験しております。

では、足部の重心位置とは・・・

前述では外果の少し前方となっていますが、これは外側から観察するため外果が基準になるのですが

その位置は内果に一致するはずです。

そして、その内果とは脛骨の一部です。

$身体技法のお部屋

画像の黒い十字部分が脛骨直下です。
下腿の骨は脛骨と腓骨の2本がありますが、腓骨は体重を支えるにはあまりにも細すぎます。

体重を支えるのは脛骨です。

よって、足部で荷重を落とす部分は脛骨直下です。

「究極の身体」でおなじみの高岡英夫氏はこの部分を「ウナ」と名づけています。

現代人は脛骨直下よりもかなり前方に荷重がかかっています。
スポーツの世界で母趾球中心論が広まっているのがその証拠です。
実際のトップアスリートは踵中心であるにもかかわらずです。



また足部の向きも重要です。

ほとんどの人が足趾が外側を向いていますが、正しい姿勢では足の第2列と第3列の間が前を向くようにします。
$身体技法のお部屋

これだとかなり内股に感じられるかと思いますが、そういう方は普段から足先の向きと膝の向きが一致していないからです。母趾が前を向いているのではないでしょうか?
そういった方はしゃがむ時にニーイントーアウトしているのではないでしょうか?
もしくはすでに膝に痛みを抱えたりしていませんか?
足アーチが崩れてはいませんか?
外反拇趾ではないですか?


みなさん、四つ這いになってハイハイをする時に手の向きはどうなっていますか?
大体、中指あたりが前を向くはずです。
親指が前を向いてハイハイする人はいないはずです。

手は人間だからこそ、上肢と言われますが

本来は「前足」であり、目的としては下肢と同じなのです。

そういう点からも、足部の向きも第2~3列が前を向くのが正しいのです。



大雑把ではありますが、こういった姿勢が私がアプローチするにあたって目指す姿勢です。

もっと細かい点や、この姿勢から逸脱した場合にどういった障害が起こるか、修正するにはどうするかなどは少しずつ進めていきます。